おわりは はじまり

知り合って30年も経つのに

誕生日のプレゼントなにがいい?なんて聞いたのは初めてだった

ウクレレ

そうはっきり言われたのもある意味予想外

ピンからキリまである楽器屋でかなり悩みぬいて

無理しない程度にでもかなり気合入れて買って贈ったのがおととしの夏

そのウクレレが出戻ってきたいやもとい形見分けで私のもとへやってきた

願いを込めて、ギター復帰して要らなくなったらもらうからって言ってたのがね

丁寧に使われて新品の時より艶を増してみえた

今日奥様の待つ彼の家へお参りに行く予定にしていたその前夜

すなわち今朝起きて覚えていた夢に彼が出てきた

ギターを演奏する彼を凄い形相でにらむ女の子が見えた

彼がいなくなったことが許せないと怒っているように見えた

そして夢のなかで、あんな顔をする気持ちは分かるけど

あんな顔をしたくはないと強く強く思っていた

あの女の子は誰だったんだろう

 

お参りを終えて外に出たら少し泣けた

もしかすると笑顔を見せてくれてた奥様も少し泣いたのかもしれない

笑顔も涙もどちらもつくりものでも嘘でもない

表と裏はどちらもおなじくらい強い力でバランスをとっている

きっと私以上にあのひとは・・と思うとまた帰って泣けた

 

ひとはひとりでは生きていけない

でもひとりでも生きていく覚悟がないとやっていけない

ウクレレでコードを押さえながら

そうだね

これからは自分で音を出して歌ってみるよとつぶやく

ギターを弾いてくれるひとがいなくなって

もう歌わないかもしれないと思った少し前の自分

諦めることは捨てることではなく区切りをつけること

もらったこころはそのままにそのときどきのかたちで奏でる

別れはおわりかもしれないけれど

おわりはまたはじまり

春がはじまるこの時季

そんな決心をするのにとても相応しい

 

 

 

新たな気持ちで

3月9日は母の祥月命日

今年は33回忌にあたるので

直前の日曜日ということで今日法事を行った

もうとうに母のいた年月より

母のいない年月の方が長い

それでもどうしてもその割合が腑に落ちないほど

母にもらったものは大きいと年をとるほどに感じる

 

法事とはいえ誰を呼ぶわけでもないので

夫とふたりお寺さんを迎えたのち

夕食は近くの和食の店でちょっとだけゆったり乾杯

何もしてないのに終わった後にほっとしたのは

それなりに緊張して構えていたのかと思う

 

次にもし50回忌ができるとしたら

そのときには母の逝った歳をゆうに越えていることになるのだな

寿命を考えるほどではない年ではあるけれど

なにがあったとしても不思議でもない年頃に差し掛かり

法要を営めるというのは送られたひとの幸福というより

送ったものが守られて幸せをもらっているのかもしれない

などと考えてみたりする

それとも

ひととひととが想いを交わし合い幸福を分け合うように

この世とあの世でもそれは続いているのかもしれないとも思う

 

 

先日買った4月始まりの手帳

選んで白にしたのだけれどちょっと愛想無しだったので

ポケットに思い付きで絵など入れてみる

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(雑誌「和楽」の付録のカレンダーを切り抜きました)

えへへ、オリジナル感が出てますます気に入って使えそう

気分で入れ替えて楽しめそうです

 

家に持ち帰った仕事は最低限しかはかどらなかったけど

それに付随する片付けや準備はできた気がする

自分の中でひとつひとつ区切りをつけている日々

手帳も3月4月のスケジュールは新旧どちらともに書き込んで

自分のなかで引き継ぎしているところ

そして4月になれば新たな気持ちでスタートできるかな

忘れられないことは忘れなくていい

傷ならばいつか消えるだろうし

大切に胸に刻むのなら残るだろう

そのどちらもわたしをつくってくれることに違いはない

出会い もしくは巡り合わせ

ケーブルテレビで「平清盛」があっている

数年前にNHKで放映されたあの大河ドラマ

気になってたはずなのに見逃してたので

今回放映されると聞いて楽しみにしてたもの

おまけに深夜0時から

これなら見逃すおそれもないしね

(金曜日はうっかりテレビの前で半分寝てしまったけど)

 

なんであの頃観なかったんだろう?と不思議になるほど好み

でもあの時にはこんなにゆっくり観られなかったかも

これが巡り合わせというものかしらね

 

きっと幾度も幾度もすれ違い流れていくもの

そのなかで気づくものはひと掬い

本気で出会うものはそのなかのほんの一滴

出会って掴んだはずのものでもいつのまにかなくしていたりもする

 

この歳になってようやく分かるものの

それも過去のいくらかのおぼろげな記憶のみ

これから出会うものに関しては

これから気持ちを研ぎ澄ませるしかない

 

出会うもご縁

出会わぬもご縁

知らぬ顔して通り過ぎるのもまたご縁かも

 

これから大した荷物は持てぬと

こころのどこかで覚悟を決めて

ただそのときだけを笑顔で過ごして

振り返らずに別れることもありそうだと

ため息ついて新しい空気を吸う

 

昨夜は

ずいぶん久しぶりの叔母からの電話

彼女の無邪気さの中に潜む棘は

彼女自身の淋しさから来ていたのだと

ようやく気付いた

それが私のせいではないことは

彼女が愛してほしいひとが私ではないことと同様

許せなかったことが解けてきた

 

 

悪くない

だいぶ心が軽くなった

 

 

 

 

 

 

 

全然分かっちゃいなかった

 

向き合って分かったこと

いかに自分が分かってなかったか

 

メロディーにのせた歌詞のひとつひとつに

ふとした思い出がよみがえる

夜が終わっていく時間のほのかな明るみ

桜の花びらの薫る夜の深い闇

ひとつだけつけたライトに照らされた光と影

街灯の並ぶ街並みのなかの沈黙

歌いながら左を向けば合う視線

振り向けば見送っていてくれたひと

 

なにひとつ生み出す関係ではなくても

それがたとえ片思いであったとしても

と思っていたけど

それがどんな想いであったかは分からなくても

それでも想うだけでなく

たしかに想ってもらってもいたと

今頃になってようやく気付いて

どんな関係であろうとも

かけがえのない縁というものはあるのだと

あらためて彼の不在を悲しむ

ただひとりのひとでも

運命のひとでもなかったけれど

それでも大切で大好きなひとだった

そう今夜は書き記しておきたい

 

誰もいなくなった店の片隅で

彼のギターに合わせて小さな声で歌った何曲かの歌

今になって思えばどれだけ贅沢なひとときだったことか・・・

 

 

 

 

向き合う、そして歩き出す

そう・・

そろそろきちんと向き合おう

哀しみは哀しみのまま

思い出は思い出として

 

あんなに辛かった出来事も憎しみも

ふときづくと優しい思い出になっていた

愛された日々も確かにあったと

心の中で頷けた自分がいた

 

とはいえ

いっそ愛が憎しみに変わった別れの方が楽だ

優しさのままのフェードアウトは区切りがつけにくい

しかしながら心を覗くと

それも憎しみではなく淋しさだったのかもしれないと思う

 

どちらにせよ

不在を受け入れ

そこにあった存在を確実なものにする

いなくなっても消えはしないのだね

そうだったね

いままでのみんなだって

いつもすこしだけ涙をつれていつでも帰って来てくれる

 

だから

もう怖れずに
さあ

歩きだそう

 

進化

3月か4月に・・と思ってた旅行をもう少し先に延ばすことにして

ふと手帳を見ると

そうだった・・4月からの新しい手帳を買わなくちゃ!

 

年末に比べると本屋さんの手帳コーナー、地味です

しかも今使ってるのは年半ばに気が変わって買いなおしたもの

幸か不幸か手帳が割引になってるのをふとみたら

あら!使いやすそうじゃない?と一目ぼれしためっけもの

とりあえず買った店に探しに行って探す探す・・・

今年はおいてないのかと思ったけどちゃんとありました

その他数種と見比べて

やっぱり今のと同じメーカー、同じ種類

外側だけちょっと違うのに決めました

 

http://www.online-marks.com/diary-2017%e5%b9%b43%e6%9c%88%ef%bd%9e2018%e5%b9%b44%e6%9c%88+%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%83%aa%e3%83%bc+A5%e6%ad%a3%e5%af%b8%ef%bc%88H%ef%bc%89/brandcategory/diary/0/101033/?swrd=&cicon=&min=&max=&sort=10&img=1&udns=0&dpcnt=30&dosp=

 

まえのが上段左の新しいのが同じく上段右の(ちなみに色は白)

と、聞かれてもいないのに貼り付けてみました

 

ふふふ、年の途中で付箋でシルシをつける技を取り入れ

今月の計画をみやすくして

後半のノート部分を少し整理し始めました

今回ははじめからもっと使い方を充実させられるかな

楽しみです

 

あ~・・

年度末決算とかで着物と帯と長襦袢と買っちゃったし

これからも頑張って仕事とやりくりしなくちゃなあ

でもまた旅にも出たい!

やりたいこと、手帳にしっかり書き込むことにします

 

 

春の兆し

誕生日が来るころに梅の花が咲いたと思ったら

誕生日の翌日には雪が積もっていた

昔も今もこの時期がいちばん寒い

それでも立春がきて梅が咲いて誕生日が来ると

私の中では春の始まりの気分

 

すこしばかりまじめに通い始めたフィットネスクラブ

いくらか不調だったからだがもとにもどってきた

いろんなこと、当たり前、普通、と思ってたことが

ぜんぜん当たり前でも普通でもなく

有り難いバランスの上に成り立っていたことに気づかされる

これからの年代、自分次第で変わっていくのだなあ

すこしばかり怖いし身が引き締まる思いがする

 

スーパーでスナップエンドウを見つけた

夫の帰りを待つ間に軽く茹でたもので試作品

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塩だけでもいいのだけど粉チーズと黒胡椒をふりかけ

そうそう、甘口白ワインが残ってたから炭酸で割ってひと口飲みましょ

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ワサビマヨネーズで和えたら日本酒でもイケるかな

と、ちっさなおちょこでそれもひと口

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でもね、ニンジンも一緒に食べたいの

リコさんとこで話に出たようにバターと人参の甘み最高

これはやっぱりビールかなあ

 

と、グラスにビールを注いでひと口飲んだところで夫帰宅

豚の生姜焼きと塩サバを追加して夕飯

ちょっぴりのこしたスナップエンドウはまた明日

朝ご飯のひと品にどう料理しようか楽しみ

 

目についた春らしい食材が体に春を運んでくれる

そしてそのエネルギーが春に向けての元気をくれる

人生では半ばすぎを生きていたとしても

このとしの青春をそれなりに感じて味わうのは悪くないよね

 

きっと春はあたらしい出来事を連れてきてくれる

そんな予感がする