またね

またねって

何の気なしに言ってきたけど

もいちどまたねって言えてよかった

会えたからといって

なにができるわけでもないのだけれど

あなたの力になりたいと思いながら

わたしが会いたいだけで

わたしが甘えているだけなのだけれど

それでも

見送ってくれるあなたに

いつものように握手して

じゃあ、またねって手を振って

振り返ってガラス越しのあなたに笑って

 

ふともういちど目をやると

あなたがまだ立ってた

あたしの後姿見ててくれてた

一瞬走って戻りたかった

でもそれはできない

どうしていいか分かんなくて

声を出さずに「だいすき」って言った

分かんなくてもいいの

見えてなくてもいいの

一瞬でも同じ気持ちだったって思えるから

その一瞬がどうぞいまひとたびを呼んでくれますように

淡く重ねるそのひとときがずっとずっと続きますように・・・