無題
何気なく出会うもの
ふと手に取るもの
それらはどこかで必要としていたものなのか
題名だけは気になっていたものの
それまで読んでなかった本を
ふと読みだして涙する
泣く必要もないのに泣けてしまう
手をつないで歩いたり
優しく頭を撫でてもらったり
ふたり並んで海を眺めたり
なんでもないことで笑い転げたり
そんなことのできる人のいる幸せと
そんなひとを失う哀しみと
別れと出会いと思い出と希望がごっちゃまぜになって
海を漂ったりもぐったり顔を出したり
そんなことできもしないくせに
そんな気分でいる
それでも
すべての出会いに感謝したい